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07/01
第二章:『大切』
「・・・君。空君!起きて下さい!」

「ん・・・。お休み・・・。」

「・・・。ならば、私にも考えがあります。」




一旦離れて行ったかと思いきや、きびすを返して突っ込んでくる。

そのままの勢いでジャンプ、そしてスーパーマ○オのお友達、ヨッ○ーお得意のヒップドロップ!!




「ま、まて!ここはヨッシーア○ランドじゃな・・・ぐはっ・・・。」


「起きました?」

「・・・。」 ←瀕死

「私が重いとでも言いたいのですか?それなら・・・」

「ただ今起きました、軍曹殿!!(即答」







妃優は時に強引なところがある・・・。

そうでもないと僕は起きないらしいが。

だが、朝から女性の尻に敷かれるとは・・・。








「今日は仕事も道場も休みでしたよね?」

「ハイ、そうであります、軍曹殿!!」

「・・・(笑顔で包丁を取る)」

「ま、まて。ほんの冗談だよ。」

「私のもジョーダンです。」






目が本気だったが?というのは言わないことにした。







「買い物に行きたいんだけど、一緒にいく?」

「ご一緒してもいいのですか?」

「もちろん。食料品も買っといたほうがいいし。」

「じゃあ早くご飯を済ましていきましょう♪」








顔をほころばせて食事の支度をする妃優は、どことなく嬉しそうだった。




支度を済ませ、電車でデパートへ。

休日なので人が多い。





「はぐれない様について来てね。」

「はい、これなら安心です。」




そう言って僕の服の裾をつかむ。

・・・服が伸びるぞ・・・。



伸びては困るので、裾をつかんでいるその手を取る。

驚いて僕の顔を見る妃優を尻目に、人ごみを掻き分けて進んでいく。

人ごみなど、押し通ったものが勝者だ。










やっとの思いで到着する。

「なんか、恋人みたいでしたね?」

「・・・。

 (これはフリか?僕は試されてるのか?)

 何言ってるんだいハニー?僕たちはもう恋人じゃないか?(棒読み」

「ふふ・・・。その言葉、忘れないで下さいね?」








そうか。

恋人と託(かこつ)けて、洋服を強請(ねだ)る寸法だな?

現に洋服売り場に向かってるし。










「空君、恋人ならお願い聞いてくれますよね?」

「(ほら来た・・・)」

「新しいエプロンが欲しいんです。選んでいただけませんか?」

「え?エプロン?」





まさかエプロンだとは思わなかった。

なんと健気な娘ではないか。






「今のやつはもう小さいし、ほつれが酷いですから・・・。」

「あぁ、僕が小学校の時家庭科で作ったやつか。まだ使ってたんだ・・・。」

「えぇ。着なくなっても大切にしまっておくつもりです。」







あぁ、神は僕の数々の失言をお許しになるだろうか?








「これなんかどうかな?」

「あ、可愛いですね。でもサイズが・・・。」



妃優は小さい。

身長150cm程しかない。

こんなか弱い体で、どうしてあれだけ家事をこなせるのだろうか?

どうしてあんなにもヒップドロップが強烈なのだろうか?








「サイズは店員に言えば何とでもなるでしょう、たぶん。」

案の定、もう一つ小さいサイズがあったのでそれを購入することにした。


「大切に使いますね!」

「そうしてもらえると選んだ甲斐(かい)があったよ。

 僕の体も大切にして欲しいものだね。」

「う・・・。根に持ってません?」









たっぷりある時間を使い、僕たちは買い物に勤しむ。

楽しい時間は光のごとく、あっという間に過ぎていく。

そう、時は僕らを待ってはくれない。

どんな幸せだとしても、それは、いつか終わってしまうだろう。

僕はまだ、理解していなかった・・・。



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