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07/01
第三章:崩壊
家に付いた頃にはもう暗くなっていた。

急いで夕飯の支度に取り掛かる。


僕は食器を運ぶことくらいしか出来ないが。









今日の夕飯はオムライス。

はっきり言って、僕は妃優のオムライスよりおいしいものを知らない。

友人曰く「洋食屋をやっていける」とのこと。


「ご馳走様でした」






食事が終わりリビングへ。

とりたててすることも無い。


めったに仕事をしないテレビが僕を睨み付けている。

その時携帯の着信音が鳴る。

級友の川島だ。



「もしもし?」

「よぅ!明日ヒマなんだろ?皆で海に行くんだけど一緒に行かない?」

「海か・・・」





食器洗いを終えた日優がリビングに入ってくる。






「でさ、来るなら妃優さんも連れてきてよ。

 むしろお前が来れなくても妃優さんだけは・・・」




(ブツッ・・・ツーツーツー・・・)




「妃優、明日は海に行くことになった。」

「海ですか?楽しそうですね。」






再び携帯が鳴る・・・。




「なんだ?しつこいぞ。」

「突然切っといてひでぇな・・・。で、行けそうか?」

「二人とも行くよ。何か必要なものは?」

「じゃあ木刀持ってきて。スイカ割りするから。」




こいつは木刀でスイカを割る気か・・・。





「わかった。駅に集合?」

「おぅ。8:00だから遅れるなよ!じゃあな。」









あぁ、といい電話を切る。

「明日はちゃんと起きれるように早く寝てくださいね。」

「はい・・・。」












次の日。

今日はバッチリ起きられた。

やはり人間痛いのはごめんだ・・・。




支度を済ませ駅に到着。

すでに皆集まっていた。




「来た来た。じゃあ行こうか。」





男子7名、女子も同じ。

これだけいると中々に盛り上がる。



海までは電車で1時間半。

ほとんど貸切状態なので騒ぎ放題。


そして僕はなぜか女子に絡まれる始末。





「ねぇ、空君。妃優さんとはどうなの?」

「どうって、何が?」

「も〜、とぼけちゃって〜!」


・・・





そんなこんなで海に到着。

既に疲れたよ、僕は。




着替えを済ませて砂浜にでる。

裸足での砂の感覚が気持ちいい。







「空、妃優さん可愛いなぁ〜。」

「はいはい。今までに何回それを言った?」

「あ、妃優さんがこっちに来る!

 って、お前に用事があるんだろうけど。」







妃優が浮き輪を抱えて走ってくる。


「空君、ほら、浮き輪借りましたっ!!」

「・・・?うん、浮き輪だね。」

「じゃあ、引っ張ってくださいね。私はカナヅチですから。」


「妃優さ〜ん、その役俺が引き受け・・・」

「はいはい、邪魔しないの。」







川島、クラスの女子に連行される・・・。

そして結局僕が引っ張る羽目に。



「ひやぁ、冷たくて気持ちがいいですね!」

「気持ちがいいのは良いが、・・・少しは自分で泳げッ!!!」




妃優の浮き輪をひっくり返す。

・・・本当に泳げないらしい。







「ちょっとっ!!冗談じゃ済みませんからね!」

「本当に泳げないとは思わなかったよ。さすが体育2!」

「むぅっ・・・。

 空君、もうスイカ割りさせません。」

「ま、まて!僕が悪かった!」


・・・







「川島、見なさいよ、あれ。

 アンタあそこに入っていける?」

「ち、ちくしょーー!・・・うらやましい。」















ビーチバレー、スイカ割り、僕らは楽しい時を過ごした。

皆と、妃優と過ごす時間は楽しかった。

そう、まるで夢であるかのように。






「空君、あっちで皆と・・・」



じりり・・・



「どうしたん・・・」



じりり・・・







みんなの声の変わりに僕の聴覚を雑音が支配する。

世界が黒く染まっていく。


「皆?妃優?」




じりり・・・








そして、この世界は終わりを告げた―――――


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